企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社ビーハッピー

会社概要

所在地: 岡山県苫田郡鏡野町
業種: サービス業
資本金: 1,000万円
従業員数: 31人
URL: http://beehappy.jp

訓練概要

コース名: 支援員育成訓練コース
職種: 支援員の業務
訓練生数: 2人(終了後に2人とも正社員採用)
期間: 平成28年11月~29年4月
種別: 有期実習型訓練(キャリアアップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

障がい者と支援員の作業風景(OJT〈実習〉)
障がい者と支援員の作業風景(OJT〈実習〉)

 私ども株式会社ビーハッピーは、障がい者の自立支援を目的に、株式会社山田養蜂場の特例子会社として平成23年2月に設立しました。
 当社は、障がいのある方々が仕事に対する可能性にチャレンジできる職場といえます。健常者と障がい者が分け隔てなく共に働き、働く喜びを創造することを通じて「働く幸せ=心の幸せ」を提供することが会社の使命です。社名は、「幸せになりましょう」という想いをこめて「ビーハッピー」と名付けました。英文表記だと、「BEE HAPPY」になります。正しくは「BE」ですが、山田養蜂場のバックグラウンドである「みつばち=bee」と掛けています。
 現在、社員は31人。このうち19人が障がい者です。主な業務は、親会社の山田養蜂場からの受託業務です。
 障がい者ごとの特性を見極め、①商品のラベル貼りやギフトセット作り、②商品箱の組立て、③ロウソク作り、④清掃作業、⑤花の種などプレミアム品作り、などの業務ごとのチームに分かれて作業をしています。
 山田養蜂場の基準に基づいた品質を実現し、また、納期を守るために障がい者一人ひとりが目標を持って取り組み、日々成長することを目指しています。
 そこで重要になるのが、障がい者が効率的に作業に取り組める環境を作り、彼らの目標が達成できるようにサポートする健常者(「支援員」と呼んでいます)の存在です。
 支援員は、起業当初から、全員がパート社員でした。事業の安定化と拡大化を実現し、支援員を正社員化することは、起業当時からのビジョンの1つで、実行に移す時期になっていました。そのため、正社員に見合う能力やスキルを習得できているか、その判断や評価方法には、社員が納得できる仕組みが必要と考え、検討を重ねていました。
 このようなときに参加した年末調整の説明会の際に、キャリアアップ助成金(人材育成コース)の対象となるジョブ・カード制度の有期実習型訓練のことを知りました。そこでは、ハローワークの担当の方から、この有期実習型訓練を実施する企業を支援している岡山県地域ジョブ・カードサポートセンター(津山商工会議所に設置)を紹介してもらいました。
 早速訪問し、企業開拓推進員の方から、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練の内容と実施方法について詳細な説明を受けたところ、当社でも活用できることが分かりました。加えて、①支援員の育成に効果的である、②国から支給される助成金によって、教育訓練にかかるコストを軽減できることも理解できましたので、支援員の養成と正社員化のモデル作りを目的として、有期実習型訓練を実施することにしました。
 

2.具体的な取組内容

Off-JT(座学等)の実施風景
Off-JT(座学等)の実施風景

 訓練カリキュラムは、作業ごとの案を作成し、企業開拓推進員の方の指導を受けながら精査し、完成させました。
 Off-JT(座学等)の指導者は、取締役社長と先輩の支援員(2人)が務めることにし、85時間のOff-JT(座学等)と660時間のOJT(実習)を組み合わせた6カ月間(745時間)の有期実習型訓練としました。
 訓練生は、執務姿勢や業務スキル、全体的な視点や気づきを持っているか、長く勤めて欲しい人かといった観点で、パート社員の中から40代の2人の女性を人選しました。
 このうち、OJT(実習)で実施した支援員業務の実習は、①ろうそく巻き~セット作り、②各種の箱作り(ろうそく巻き、梱包用配送箱等)、③はちみつ製品類、健康食品類(各種の蜂蜜ビン、袋のラベル貼り、ギフトやプレミアムのセット作り等)、④清掃(本社の社屋の清掃、花壇の草取り等)などの作業に対する支援の仕方です。
 また、Off-JT(座学等)では、オリエンテーションと職業能力基礎講習、各種の作業の基本内容と付随内容のほか、当社独自の取り組みとして、障害特性や手話などを盛り込みました。
 実施に当たっては、目的を明示し、訓練生の意欲をどのようにして高め、持続させるかということに注力して、訓練生をフォローしました。
   
 

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

 

(1)ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を実施することを説明したときの訓練生の理解は、どうでしたか?
有期実習型訓練の主旨や目的、取得すべきスキルを事前にしっかりと伝えたことで、正社員に必要なことを習得するためという、納得と理解を得られたと思います。

 

(2)6カ月間の長期間にわたりましたが、毎日の訓練日誌への記入については、何か問題はありませんでしたか?
当社では、以前から日報を運用していましたので、書くこと自体への抵抗はなかったです。ただ、訓練生には2種類の書面作成という負担になるため、Off-JT(座学等)の講義時間は1週間単位で計画し、講座の名称と時間を記入した日誌を用意するなどの配慮をしました。

 

(3)Off-JT(座学等)の時間調整は、うまくいきましたか?
毎日の講義時間を事前に1週間単位で計画してから、訓練生の業務計画を調整することで対応しました。


4.制度の活用による具体的な効果

 有期実習型訓練を実施したことによって、次のメリットがあったと思います。
 

(1)訓練生の成長
 訓練生が自覚を持って取り組んだことで、仕事の背景や次の動きを考えた仕事のスタイルに変わってきました。
【訓練生の感想】
 Off-JT(座学等)で学んだことを踏まえてOJT(実習)を実施したことで、仕事の理解が深まりました。訓練の内容も事前に確認できたので、正社員として身に付けるべきことも把握して、取り組めたことが良かったと思います。

 

(2)社内の指導者の成長
 訓練生に教えたことによって、現状の作業の整理ができました。そこでいくつかの問題点を発見し、改善することができました。

 

(3)会社全体の成長
 正社員化の基準と正社員転換に当たって実施する座学研修と実技研修、その後の職業能力評価までの流れを整理できました。他の社員の納得も得られましたので、チャレンジ意欲を刺激できたと思います。

 

(4)研修費の負担軽減
 研修は、社内と親会社の研修制度を活用しましたので、研修のための費用は発生していません。2人を正社員化したことで、人件費は増額となりましたが、訓練生のレベルが向上し、業務の質も高まりましたので、人件費が増えた以上に、会社としての成果が得られたと思います。

 

(平成29年7月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要