企業から寄せられた声(文字情報)

ワン・イレブン株式会社

会社概要

所在地: 岐阜県美濃加茂市
業種: 製造業
資本金: 1,000万円
従業員数: 6人

訓練概要

訓練コース: トップセールス育成コース
職種: 営業
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成25年4月~平成26年3月
訓練種別: 若者チャレンジ訓練(キャリア・アップ型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

Off-JTの実施風景
Off-JTの実施風景

 当社では、ポリポット(苗を育てるために、一時的に使用するポリエチレン製の鉢)とトレー、その他の資材、SP(スペーススポットの略。花の苗のポット詰めから移植までを自動で行うシステム)栽培システム関連機器の商品開発をしており、製造販売の日本ポリ鉢販売㈱のグループ会社として、お客様の様々なニーズにきめ細かく対応しています。
 主に、オーダーメイドのプラスチック製品の企画から、金型の設計・製作、プラスチックの成形・加工、組み立てまでの工程を一貫して行い、多様な素材を用途に合わせてきめ細かく加工しています。
 2年ほど前には、お客様のご要望に応じて高品質の倉庫(荷捌場や作業場、スポーツ施設など)をオーダーメイドで設置するオーダーメイドシートハウス事業部を新設しました。現在まで、この事業は順調に推移してきていることから、営業職の社員が不足してきましたので、新たに募集することにしました。
 この営業職の候補者には、非正規のパート社員として勤務している社長の知人のご子息を予定していましたが、正社員としての経験が少なかったことから、一人前の営業マンに育てるためには、多大な時間とコストを要することが予想できました。
 そこで、以前、美濃加茂商工会議所に設置されている岐阜県地域ジョブ・カードサポートセンター(現岐阜県地域ジョブ・カードセンター)の制度普及推進員の方からジョブ・カード制度の有期実習型訓練を紹介してもらったことを思い出しました。
 その内容については失念していましたので、早速、岐阜県地域ジョブ・カードセンターに電話連絡したうえ、当社を訪問してもらいました。そのときに、制度普及推進員の方から、ジョブ・カード制度の内容について改めて詳しい説明を受けたところ、35歳未満の非正規労働者を対象とした若者チャレンジ訓練は、当社でも活用できることが分かりましたので、この訓練に取り組むことにしました。

2.具体的な取組内容

 訓練カリキュラムについては、営業活動と現場管理の2つの業務を学べるように、岐阜県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方のアドバイスを参考にしながら、3人の訓練の指導担当者が作成しました。
 1,384時間のOJT(実習)では、営業活動実務の内容(7科目)と現場管理実務の内容(4科目)の合計11科目を訓練カリキュラムに盛り込みました。このように、実際の訓練内容を細分化することによって、訓練生が理解しやすいように工夫しました。
 また、192時間のOff-JT(座学等)では、「オリエンテーション」と「商品知識講座」「仕入れ・売上・与信管理講座」「建築基準法講座」「総合実技①」「総合実技②」「ビジネスマナー」「営業技術講座」「パソコンスキル講座」「高所・感電特別教育」「玉掛け技能講習」「高所作業車運転技能講習」を訓練カリキュラムに取り入れました。具体的には、別添の「若者チャレンジ訓練の概要」のとおりです。
 このうち、「ビジネスマナー」では、訓練生が正社員としての経験が少ないこともありましたので、美濃加茂商工会議所の主催による新入社員研修を組み入れ、電話の応対と名刺交換などの基礎を学ばせました。訓練生にとっては、この研修に参加した他社の新入社員と切磋琢磨して学ぶことができたことに加え、相談し合える同世代の仲間ができましたので、とても良かったと思います。また、「高所・感電特別教育」と「玉掛け技能講習」「高所作業車運転技能講習」に関しては、地元の自動車教習場で長時間にわたって知識と技能についてじっくり学ばせましたので、効果的だったと思います。
 若者チャレンジ訓練は、1年間という長期にわたりましたので、訓練生にとっては、大変だったと思います。しかし、前向きな考えをもった優れた上司などから熱心な指導を受けたことが良い経験となりましたので、今後の業務に良い影響を与えていくものと確信しています。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

(1)1年間にわたる長期の若者チャレンジ訓練に訓練生が耐えられるか心配でしたので、信頼できる3人の先輩社員を訓練の指導担当者として任命しました。
 訓練は、営業活動を遂行するうえで必須な内容にするために、上記の訓練の指導担当者自身が中心となって訓練計画の作成を担当し、実践的、かつ実現可能な訓練内容に仕上げたことによって、訓練生の成長の度合いについての手ごたえを日増しに実感できました。
 また、経理部の社員が訓練日誌などの書類を管理するなど、社内での訓練のバックアップ体制を確立したことも、訓練生にとっては、安心できる大きな材料になったと思います。

(2)岐阜県地域ジョブ・カードセンターの制度普及推進員の方と当社の経理部の社員が緊密に連絡をとり合い、進捗状況を確認しながら、若者チャレンジ訓練を進めました。
 美濃加茂商工会議所の新入社員研修のときは、制度普及推進員の方が研修を受講している様子を確認し、訓練生が積極的に研修に向き合っている様子を連絡してもらいました。
 こうしたやりとりは、電話やメールなどで適宜、アドバイスや報告をしてもらうなど、きめ細かなサポートを得られましたので、安心して訓練を進めることができました。

4.制度の活用による具体的な効果

OJTの実施風景
OJTの実施風景

 今回の若者チャレンジ訓練を実施した感想は、以下のとおりです。

(1)しっかりした訓練計画のもとで、時間をかけた質の高い若者チャレンジ訓練を実施したことから、3人の訓練の指導担当者の多様な価値観や他社の新入社員に触発されましたので、訓練生の意識が高まり、訓練の期間中はもちろんのこと、正社員として雇用した後でも、勤務態度が良好ですので、安心できました。

(2)当社では、これまでに新入社員教育について深く考える余裕がありませんでしたが、新入社員を対象とした若者チャレンジ訓練を実施することについては、他の全ての社員にも理解されるようになりましたので、3人の訓練の指導担当者が新入社員教育について責任をもつようになりました。

(3)若者チャレンジ訓練を実施するに当たっては、「新入社員に何を教えればよいのか」「社内の体制をどのようにすればよいのか」について、じっくりと考えることができました。また、社員の職務分担や教育のあり方について考える良い機会にもなりました。今回、若者チャレンジ訓練を実施したことは、訓練生だけではなく、訓練の指導担当者を務めた社員自身の教育にも繋がったと改めて気づきました。

(4)若者チャレンジ訓練の終了後に国から支給された若者チャレンジ奨励金によって、人材の育成に必要なコストを軽減できたことは、確かにメリットといえます。しかしながら、「国から奨励金を受給できる会社なんだ」という自信を持てたことや、申請書類の作成のノウハウを得られたことの方が、はるかにメリットは大きかったと思います。これからも、新入社員を雇用するときは、岐阜県地域ジョブ・カードセンターの協力を得ながら、ジョブ・カード制度を正社員の雇用のために積極的に活用していきたいと考えています。

5.訓練生の今後

 今回の若者チャレンジ訓練を通じて学んだ知識と技能を基にして、早速、大きな契約を獲得できましたので、営業マンとして少しずつ成長し始めています。今後は、取引先から信頼される営業マンとして関西方面を担当し、お客様に満足してもらえる優秀なトップセールスマンを目指してほしいと思います。
 また、将来は、優秀な部下を育成できるような社員になれるように、大きく成長してほしいと心から願っています。

(平成26年7月現在)

若者チャレンジ訓練の概要

PDFダウンロード

若者チャレンジ訓練の概要