企業から寄せられた声(文字情報)

株式会社新田農機商会

会社概要

所在地: 岐阜県加茂郡白川町
業種: 卸売・小卸売・小業
資本金: 1,000万円
従業員数: 4人

訓練概要

訓練コース: 薪ストーブ実務者育成コース
職種: 販売兼設置・メンテナス技術者
訓練生数: 1人(終了後に正社員採用)
期間: 平成25年3月~9月
訓練種別: 有期実習型訓練(基本型)

1.制度の活用に取り組んだ目的

株式会社湘南よみうり新聞社
職業能力開発校での実習

  当社は、美濃加茂市と下呂市の中間あたりに位置しており、昭和40年の設立後、今から9年前に現社長が事業を承継した会社です。
 山国に暮らす私たちにとっては、里山の荒廃や林業の崩壊が著しく、二酸化炭素量の増加やそれに伴う地球の温暖化は、待ったなしの状態と考えています。そこで、私たちは、薪ストーブを普及させることにより、地産地消の薪の使用とともに、里山保全と林業再生、カーボンニュートラルによる二酸化炭素の削減を進め、次世代に安心な社会を残すことに全力で取り組んでいます。
 その結果、薪ストーブからスローライフ(本物志向の時代)へ、あわただしい現代社会からゆっくりとした季節を味わいながらの生活、ものを大切にする考え方や、家族や隣人との心豊かな暮らしを大切にする社会へと変化させていくことを、当社のミッションとして、機具の修理・販売から各種の薪ストーブの販売・設置、トレーラーハウスの製作・販売に至るまで、幅広い事業展開をしながら成長してきました。
 しかし、当社の立地エリアや業務内容などから、当社が求める若い優秀な人材が集まりにくいのが課題のひとつでした。これまでも、ハローワークを活用して社員の募集を継続的に行ってきたものの、中高年者の応募が多かったことから、次世代の社員を育てたいと考えていた当社にとっては、悩みの種となっていました。
 そのような折、ハローワーク美濃加茂に求人票を提出した際に、相談員から美濃加茂商工会議所に設置されている美濃加茂地域ジョブ・カードサポートセンター(現:岐阜県地域ジョブ・カードセンター)を紹介してもらいました。すぐに地域ジョブ・カードサポートセンターに連絡し、そこの制度普及推進員の方と面談したところ、ジョブ・カード制度の内容について詳しく説明してもらいました。
 それまでは、国の助成金を活用した経験がなく、計画を立案することはもちろん、申請書を作成した経験もありませんでしたので、当社にできるかどうか不安がありました。
 しかし、優秀な人材を効率よく育成できるうえ、低コストで実施できるのであれば、やってみたいとの思いがありました。協力教育機関である岐阜県立国際たくみアカデミーのバックアップと美濃加茂地域ジョブ・カードサポートセンターの制度普及推進員の方のサポートを受けられるのであれば、チャレンジしてみようという決意が固まり、不慣れではありましたが、制度普及推進員と一緒になって一生懸命に訓練実施計画の作成に取り組みました。

2.具体的な取組内容

株式会社湘南よみうり新聞社
OJTの実施風景

  特に、訓練カリキュラムについては、美濃加茂地域ジョブ・カードサポートセンタ ーの制度普及推進員の方からプランの提案を事前に受けましたので、現場で求められる能力を伝え、岐阜県立国際たくみアカデミーの担当者とも綿密に打ち合わせをしながら、実践的な訓練実施計画を作成しました。
 OJT(実習)では、設置工事補助とメンテナンス、プランニング、営業業務を大項目として、業界で必要とされる知識や基礎技術の習得を「職務または教科の内容」に取り入れました。
 また、Off-JT(座学)では、オリエンテーションやビジネススキル、工事に関する技術と知識の習得、積算見積りに関する技術と知識の習得、営業知識講座、パソコンの基本操作、能力評価、フォークリフト、小型移動式クレーン、玉掛け技能講習、倒木作業従事者講習を「職務または教科の内容」に取り入れました。具体的には、別添の「有期実習型訓練の概要」のとおりです。
 特に、Off-JT(座学)のビジネススキルと営業知識講座、パソコンの基本操作、工事に関する技術と知識の習得、積算見積りに関する技術と知識の習得に関しては、岐阜県立国際たくみアカデミーの外部講師に依頼し、70時間にわたって知識と技術についてマンツーマンでじっくり学ばせましたので、とても効果があったと思います。
 このほか、林材業労災防止協会による倒木作業従事者講習を受講させたほか、現場での安全な作業についても、現地で貴重な講習を受けさせることができましたので、とてもよかったと思います。
 有期実習型訓練は、原則として就業時間内に実施し、6カ月間という長期にわたりましたので、訓練生にとっては少々辛かったと思いますが、整った設備と優秀な講師や職業訓練指導員から厳しくも温かい指導を受けられる環境は、何事にも代え難く、最高ではなかったかと思います。

3.阻害要因とそれを乗り越えるための工夫

(1)当初、OJT(実習)は、社長自身が主に指導講師を務めて実施する計画でした。しかし、その日の現場の状況では、社長が指導講師に就けない場合も想定されましたので、事前に現場主任をはじめ複数の社員を指導講師に任命し、社長の指導業務を軽減するように工夫しました。その結果、社長は、訓練期間中も本来の業務に専念することができました。

(2)美濃加茂地域ジョブ・カードサポートセンターの制度普及推進員の方には、訓練指導を兼ねながら、訓練の中間時点に来社してもらいました。そのときに、書類の作成や管理状況について詳細に点検し、不備な箇所についてアドバイスしてもらいました。このため、訓練の終了後に行った岐阜労働局への助成金の支給申請書類の作成は、短時間で済みましたので、とても助かりました。

4.制度の活用による具体的な効果

 今回のジョブ・カード制度の有期実習型訓練を実施しての感想は、以下のとおりです。

(1)しっかりした訓練実施計画のもと、時間をかけた質の高い訓練と多くの講師の多様な価値観に触れたことによって、訓練生の意識が高まり、訓練期間中はもちろんのこと、正社員になった後でも勤務態度が良好でしたので、安心できました。

(2)当社では、教育は現場の職人任せになりがちでしたが、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を活用したことで、訓練生に対する「教える」姿勢が社内に生まれました。これにより、訓練生が現場の職人と緊密なコミュニケーションを取ることができましたので、社内の雰囲気も良好になりました。

(3)新入社員に対しては、「誰が、何を、どれくらいの時間で教え、効果をどのように計測するのか」といった当社の教育体制を構築することができました。

(4)訓練に対する国からの助成金によって人材育成に必要なコストを軽減できたことが大きなメリットでした。加えて、国から助成金を受給できるという自信を持てたことと、支給申請のノウハウを得られたことも、大変大きなメリットだったと思います。

 これからも、新たに社員を雇用する際は、美濃加茂地域ジョブ・カードサポートセンターの制度普及推進員の方の協力を得ながら、ジョブ・カード制度の有期実習型訓練を積極的に活用した正社員雇用に役立てていきたいと思います。

5.訓練生の今後

 今回の有期実習型訓練を通じて学んだ知識や技術をベースに、平成26年度にオープン予定の販売店で店長を任せることができるよう、そして、当社の次世代を担う期待の人材として、これからも継続して教育・育成していきたいと思います。

(平成25年10月現在)

有期実習型訓練の概要

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有期実習型訓練の概要